【SDGs Blog】ユースがリーダー!SRHRユースアライアンスが始動しました
SDGsジャパンの事業統括ユニットのひとつ、ジェンダーユニットの幹事団体である、公益財団法人ジョイセフのアドボカシーコンサルタント・草野洋美さんにエッセイ「ユースがリーダー!SRHRユースアライアンスが始動しました」を寄稿いただきました。
※本エッセイは3月3日にメールマガジン「未来コトハジメNEWS」の巻頭コラム「ミラコト・サロン」に寄稿された原稿を加筆修正いただきました。
SRHRという言葉をご存じでしょうか。Sexual Reproductive Health and Rights(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)の略語で、以下の4つの言葉の組み合わせた意味があります。
セクシュアル・ヘルス:自分の「性」に関することについて、心身ともに満たされて幸せを感じられ、またその状態を社会的にも認められていること。
リプロダクティブ・ヘルス:妊娠したい人、妊娠したくない人、産む・産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人(無性愛、非性愛の人)問わず、心身ともに満たされ健康にいられること。
セクシュアル・ライツ:セクシュアリティ「性」を、自分で決められる権利のこと。自分の愛する人、自分のプライバシー、自分の性的な快楽、自分の性のあり方(男か女かそのどちらでもないか)を自分で決められる権利。
リプロダクティブ ・ライツ:産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決められる権利。
日本語では「性と生殖に関する健康と権利」と訳されています。
SRHRは国際人口開発会議(ICPDカイロ会議、1994年)、第4回世界女性会議(北京会議、1995年)の2つの国際会議を経て、普遍的な人権の一つとして広く世界に認知されるようになりました。
SDGsの中では、ゴール3.7と5.6の2つにSRHRが盛り込まれています。
ゴール3.7「2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスを全ての人々が利用できるようにする。」
ゴール5.6「国際人口・開発会議(ICPD)の行動計画及び北京行動綱領、並びにこれらの検証会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康及び権利への普遍的アクセスを確保する。」
ニュースでも耳にする、緊急避妊薬の薬局販売、経口中絶薬の実用化、生理の貧困、HPVワクチン、フェムテック、同性婚、不妊治療保険適用など…どれも、SRHRに関わる課題です。さらには選択的夫婦別姓、保活、男性の育児休暇取得なども、一見直接関わりが無いように思えますが、自分が望むかたちで家族を持ち、安心して子どもを産み育てられる社会環境が整っているかという点で、SRHRの一部と言えます。
SRHRに関する知識を広く社会に広め、前述のような課題を解決し、誰もが自分で選択して人生を歩めるように、若者が主導してSRHRユースアライアンス活動を始めました。
「すべての人が、自分の体や心のことを安心して決められる社会になるように、少しでも変化を起こしていけるようがんばります!」
「いつ産んでもへっちゃらな社会を作りたい!」
「若い人たちが主導して、男女平等な社会を作っていかなくてはいけません。そうした思いを胸に積極的に活動していきたいと思います。」
力強い若者の声が集まっています。
アライアンスでは、若者が国会議員との意見交換や、EU各国など外国大使らとの対談、勉強会やアドボカシーの研修、G7サミットや国連・国際会議などに向けた政策提言や意見の発表・参加、SNSを通した情報発信を行います。
長期的には日本で、そして世界でSRHR課題への取り組みが盛んになり、SDGsで示されているSRHRを実現し、SDGs達成へ貢献することを目指します。
ユースたちの活動にご支援とご賛同を、どうぞよろしくお願いいたします!
公益財団法人ジョイセフ
アドボカシーコンサルタント
草野洋美
SRHRユースアライアンスウェブサイト:https://www.joicfp.or.jp/jpn/srhru30jp/
Twitter/Instagram: @srhru30jp
SRHRユースアライアンス事務局(公益財団法人ジョイセフ内)
srhru30jp@joicfp.or.jp
SRHRについて(ジョイセフサイト内)
Comments