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【イベント開催報告】SDGs採択から7年「誰一人取り残さない」とは何か 地域から考える


2月27日、SDGs市民社会ネットワーク(以下、SDGsジャパン)は、SDGsジャパン設立7周年を記念したオンラインイベント『SDGs採択から7年「誰一人取り残さない」とは何か 地域から考える』を開催しました。イベントには、NPO/NGOをはじめ、民間企業、メディア、教育機関、研究機関、学生など、50名程の方にご参加いただきました。


前半は、株式会社アレミティ統括の杉山 純代さん、北海道メジャーグループ・プロジェクト先住民族グループメンバーの栃木 和美さんからSDGsにおける取り組みについて、事例を報告していただきました。後半のディスカッションにはSDGsジャパンの理事でもある石原 達也がモデレーターとして、コメンテーターとして長島美紀も参加しました。

開会挨拶では、大橋正明共同代表理事が、 2030年のSDGs達成期限に向けた中間地点である今年、SDGsは「誰一人取り残さない」ことを掲げているが益々多くの人を取り残して進められている現状に対して懸念を示しました。


1つ目の事例紹介ではアレミティの杉山さんより、アレミティにおける人材研修「R30プロジェクト」について紹介していただきました。R30プロジェクトは30歳以下の市民が参加し、SDGsをテーマに何ができるかを考案して実践する活動です。2022年度は「まぁるいしずおか」を活用し、地域にR30プロジェクトをより知ってもらう活動をしました。例として、実際に静岡の水を調査して飲み比べイベントを実施し、その活動の発信もしています。ディスカッションには、静岡で活動する木下 聡さん(一般社団法人ローカルSDGs ネットワーク)も参加しました。


2つ目の事例紹介では、北海道の先住民族グループメンバーの栃木さんからお話をいただきました。アイヌ文化は文字をもたないため文化や当時の話を口伝えで伝える必要があり、このままではアイヌの伝統舞踊、カムイなどの文化を失ってしまうかもしれません。栃木さんは「『私たちに何ができますか』と聞かれるのは逆に差別的でアイヌが弱者のように見られていると感じる」、「アイヌというのは日本語で人という意味で、特別視されるような存在ではない、そこをわかってほしい」、「アイヌがアイヌらしく生きていけたらいい」と話されました。ディスカッションには、札幌で活動する小泉 雅弘さん(NPO法人さっぽろ自由学校「遊」)と堺 勇人さん(一般社団法人環境市民プラットフォームとやま)も参加しました。

閉会挨拶では、三輪敦子共同代表理事が「SDGsが実現するには地図にも載らないような小さなところでSDGsが実現されること、それが何よりも大切です」と話し、SDGsの本質は人権の尊重であることと、マイノリティの人も気持ちよく過ごせる社会の実現が必要であることを述べました。

 

SDGsジャパンは、3月8日にも「誰一人取り残さない」とは何かを考えるイベントを開催します。皆さまとお会いできますことを楽しみにしております。

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