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SDGs市民カレッジ2022:Peace~SDGsに書かれていない平和の話~



平和なくして持続可能な社会はなし。


17のゴールから成るSDGsは、ウクライナ危機で分断され混迷を深める世界で、誰1人取り残さない社会作りのための、大切な道しるべです。


3年目を迎えるSDGsジャパン主催市民カレッジ2022は、全5回の講座を、平和(PEACE)に焦点を当てて開催します。


1回目には核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員でもあるピースボート共同代表の川崎哲さんを迎え全体的な概要をつかみます。2回目からは「核と平和」を柱に、環境や基地問題、食料、ジェンダー、暮らし、難民・避難民、暴力との関わりについて、そして問題解決のための多様な関係者との連携のあり方など、実践から学び、課題を深掘りし、平和な世界に向けた道のりをみなさんと一緒に考えます。



【概要】

  • 日時:10月14日(金)~12月16日(金)までの全5回 各回とも15:00~17:00で開催

  • 会場:zoomによるオンライン方式

  • 人数:30名

  • 対象:SDGs・平和問題について関心のある方、一般、学生


※講師略歴は随時更新しています(9/26現在)。


VOL.1 10月14日(金)“平和”に関する全体構造と最新情報

初回では川崎哲さんを迎え全体的な概要をつかみます。平和にまつわる課題は政治状況や経済、環境、地域、宗教や、科学、歴史にいたるまで多岐にわたります。今捉えるべき課題を俯瞰し、誰もが平和を望んでいるのに、なぜ叶わないのか、市民社会の役割は何か、など市民の視点、SDGs達成の視点で理解すべき事柄を押さえていきます。

  • キーワード:平和構築、軍縮、科学技術と軍備、テロリズム、暴力過激主義、貧困、軍事費、軍事外交

  • 講師:川崎哲さん(ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員)

  • ファシリテーター:長島美紀(SDGsジャパン理事)


講師略歴:川崎 哲 さん

ピースボート共同代表 / 核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員

核廃絶プロジェクトを中心に、平和や脱原発などさまざまなキャンペーン、アドボカシー活動に携わる。2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)で国際運営委員兼会長を務める。ピースボート共同代表。著書に「核兵器 禁止から廃絶へ」(岩波ブックレット)ほか。


ファシリテーター略歴:長島美紀

SDGsジャパン理事、政治学博士。先進国の難民受け入れ政策を研究する傍ら難民支援活動などに参加。その後様々なNGOや財団の運営に従事。SDGsジャパンでは、普及啓発事業を担当し団体広報やイベント企画など運営。朝日新聞デジタルのコメンテーターを務める他、21年8月からは内閣府男女共同参画推進連携会議有識者議員としても活動。著書に「FGM(女性性器損傷)とジェンダーに基づく迫害概念をめぐる諸課題―フェミニズム国際法の視点からの一考察」(早稲田大学出版)。


VOL.2 10月28日(金)SDGsと核と平和と人々(避難民、被災者、次世代)

戦争によって幸せに安全に暮らす権利を奪われた避難民、被災者の人々が今も世界中にいます。この回では戦争の当事者となる人々に焦点を当て、核の非人道性について当事者の視点から理解し、戦争のない世界をつくるにはどのような社会のあり方が必要なのか考えます。

  • キーワード:住民自治、格差社会、当事者の声、脱植民地化

  • 講師:

    • 竹峰誠一郎さん(明星大学教員

    • 平林今日子さん(京都大学特定講師

    • 瀬戸麻由さん(カクワカ広島メンバー)

  • ファシリテーター:畠山澄子さん(ピースボート)


講師略歴:竹峰誠一郎さん

明星大学人文学部人間社会学科教員。大学4年生からマーシャル諸島に通い続け、著書『マーシャル諸島 終わりなき核被害を生きる』(新泉社、2015年)などを発表する。「グローバルヒバクシャ」の概念を提唱し、世界の核被害に着目した研究を進める。近年は、世界の核被害者の補償制度の掘り起こしと比較研究を共同で進める。共同研究の成果を活かして、HP ”Seeking Justice: Compensation for Nuclear Victims/Survivors around the World”を開設したり、日本語では「世界の核実験被害補償制度の掘り起こしと国際比較研究――核兵器禁止条約を踏まえて」(『環境と公害』50巻2号、岩波書店、2020年10月)などを発表したりした。専門は国際社会学、平和学、博士(学術)。第五福竜丸平和協会専門委員などを務める。


講師略歴:平林今日子さん

京都大学特定講師。広島大学大学院在学中に、カザフスタン・セミパラチンスク核実験場周辺の被災住民への聞き取り調査に携わり、今日まで継続して行っている。現在、京都大学大学院医学研究科エコチル調査(子どもの健康と環境に関する全国調査)京都ユニットセンターで特定講師を務める。専門は平和学、社会(医)学、核被害に関する研究。


講師略歴:瀬戸麻由さん

核政策を知りたい広島若者有権者の会(カクワカ広島)メンバー。シンガーソングライター。1991年生まれ。広島県呉市出身・在住。大学時代にピースボートに乗船し地球を3周。2013年の三度目のピースボート乗船時には外務省から委嘱を受けた「ユース非核特使」として「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」に参加。現在は広島を拠点に、音楽活動のかたわら「Social Book Cafeハチドリ舎」で広島と人と世界をつなぐ場作りに挑戦中。


ファシリテーター略歴:畠山澄子さん

ピースボートではおりづるプロジェクトや若者向けの教育プログラム「地球大学」に携わる。2017年3月の国連本部における核兵器禁止条約交渉会議で被爆者のスピーチを通訳。核軍縮に関する国際会議に参加してきた経験から、核をめぐる国際情勢や市民の役割についてさまざまな場で講演を行ってきた。現在はペンシルベニア大学や早稲田大学で核のグローバル史を教えるほか、小中学生向けの平和教育ワークショップなど、平和や戦争をテーマに体験型・参加型のプログラムも数多く行っている。ケンブリッジ大学政治・社会学部卒業、ペンシルベニア大学大学院博士課程修了(科学技術史)。専門は核のグローバル史、科学技術と社会論。共著に『Navigating Disarmament Education: The Peace Boat Model(「軍縮教育 ピースボートの方法論」[英語書籍] )』『殺人ロボットがやってくる!?軍事ドローンからロボット兵器まで』。



VOL.3 11月11日(金)SDGsと核と平和とジェンダー

この回ではジェンダーに関する事例を取り上げます。

基地がある町や戦争下で女子、女性に対する暴力事件が起きていることや、基地での労働環境の不平等の問題など、ジェンダーに関する問題が見えないところで起きている例が少なくありません。一方、軍事関連の事業や機関に関わる女性は多いでしょうか?男性優位社会において戦争・紛争、核の抑止力の話が優先的に語られていないでしょうか? ジェンダーの視点から問題を掘り下げてみます。

  • キーワード:核と女性、軍縮不拡散教育

  • 講師:土岐雅子さん(ジェームズ・マーティン不拡散研究所)

  • ファシリテーター:メリ・ジョイスさん(ピースボート)

  • コメンテーター:三輪敦子(SDGsジャパン共同代表理事)

講師:土岐雅子さん

ミドルベリー国際大学院モントレー校( 旧称モントレー国際大学院)のジェームズ・ マーティン不拡散研究センター不拡散教育プロジェクトマネージャー兼研究員。モントレー国際大学院国際政策学修士。 大量破壊兵器不拡散研究専攻。軍縮・ 不拡散教育の若者世代への推進、主に、高校生や大学生を対象としたプロジェクトを担当。 主な研究分野は軍縮・不拡散教育、日本の核軍縮、不拡散政策、 核兵器禁止条約、軍縮とDEIなど。



ファシリテーター:メリ・ジョイスさん

オーストラリア・メルボルン出身。 NGOピースボートの国際コーディネーターとして、核廃絶、 平和構築、気候変動、SDGsなど、 様々なプロジェクトに携わる。「武力紛争予防のためのグローバルパートナーシップ」(GPPAC)東北アジア地域事務局担当として、市民レベルでの対話や信頼醸成のための活動に取り組む。2020年9月、韓国政府統一部から「朝鮮半島平和親善大使」に

委嘱。 日英会議通訳者としても活動。


コメンテーター略歴:三輪敦子

SDGsジャパン共同代表理事、(一財)アジア・太平洋人権情報センター(ヒューライツ大阪)所長/(特活)関西NGO協議会代表理事。日本赤十字社外事部(現国際部)、国連女性開発基金(現UN Women)アジア太平洋地域バンコク事務所、国際協力コンサルティング会社、(公財)世界人権問題研究センター等において、ジェンダー、開発、人道支援、人権分野の様々なプログラムの実施支援や調査・研究に携わってきた。SDGs推進円卓会議構成員。2019C20共同議長。2022 W7アドバイザー。


VOL.4 11月25日(金) SDGsと核と平和と環境問題

戦争によってどれだけの環境破壊が行われ、温暖化が進み、生物多様性が失われるでしょうか。日頃から行われている環境保全活動も戦争によって一気にその効果が失われ、土地が荒廃し、水や大気の汚染が蔓延します。原発が攻撃されるリスクも現実のものとなってしまいました。化学兵器や核のごみ問題など、環境を脅かす問題は山積しており、私たちの人体への影響も心身ともに深刻化します。戦争のない世界、戦争に巻き込まれず、加担もしない日本を、環境やエネルギーの視点から考えます。

  • キーワード:ウクライナ、福島、自然保護、原発、温暖化、エネルギー

  • 講師:

    • 武藤類子さん(原発事故被害者団体連絡会共同代表)

    • 明日香壽川さん(東北大学教授)

  • ファシリテーター:高橋真樹さん(ノンフィクションライター)


講師略歴:武藤類子さん

1953年福島県生まれ。福島県三春町在住。版下職人、養護学校教員を経て、2003年に里山喫茶「燦(きらら)」を開店、原発事故後閉店。チェルノブイリ原発事故を機に反原発運動にかかわる。福島原発告訴団団長、原発事故被害者団体連絡会共同代表、3・11甲状腺がん子ども基金副代表理事。著書に『福島からあなたへ』『10年後の福島からあなたへ』(大月書店)、『どんぐりの森から』(緑風出版)。


講師略歴:明日香壽川さん

東北大学東北アジア研究センター・同大学院環境科学研究科教授。東京大学博士(学術)。主な著書・論文に、2021年に「レポート2030:グリーン・リカバリーと2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」(未来のためのエネルギー転換グループ、https://green-recovery-japan.org/)、同じく2021年に『グリーン・ニューディールー世界を動かすがバニング・アジェンダ』(岩波新書)。他に、『脱「原発・温暖化」の経済学』(中央経済、2018年、共著)など。


ファシリテーター略歴:高橋真樹さん

ノンフィクションライター、放送大学非常勤講師。環境、エネルギー、まちづくり、持続可能性などをテーマに国内外で取材・発表を続ける。著書に『日本のSDGs それってほんとにサステナブル?』、絵本『核兵器をなくすと世界が決めた日』(いずれも大月書店)、『こども気候変動アクション30』(かもがわ出版)ほか多数。「ガマンしない省エネ」実践のためエコハウスに暮らし、ブログ「高橋さんちのKOEDO低燃費生活」で発信中。



VOL.5 12月16日(金) SDGsと核と平和とマルチステークホルダープロセス

最終回では平和な社会をつくるための先進的な取組みなど事例を聞き、多様な関係者(ステークホルダー)がどう関わったら良いのか、パートナーシップはどうあるべきかなど、話し合います。

  • キーワード:広島、長崎、パートナーシップ、社会構造、平和教育、メディア

  • 講師:

    • 高橋万見子さん(朝日新聞社メディアビジネス担当補佐、「SDGs ACTION!」編集長)

    • 西澤真理子さん(広島県平和推進プロジェクト・チーム国際連携担当監)

  • ファシリテーター:渡辺里香さん(ピースボート)

  • コメンテーター:大橋正明(SDGsジャパン共同代表理事)


講師略歴: 高橋万見子さん

早稲田大学第一文学部哲学科社会学専修を卒業後、1988年に朝日新聞入社。経済記者として金融、社会保障政策などを担当。月刊誌「論座」副編集長、GLOBE副編集長を経て6年間、経済論説委員として電力・エネルギーや福島の復興、ICTや新技術と社会などをテーマに社説の執筆等を担当。途中、学習院大学の非常勤講師も務める。2016年から盛岡総局長として岩手県を統括。2019年からメディアビジネス担当補佐。2020年10月にSDGs ACTION!を立ち上げ、編集長を兼務。共著に「金融動乱」(朝日新聞社)。


講師略歴:西澤真理子さん

広島県平和推進プロジェクト・チーム国際連携担当監。 広島県では核兵器廃絶に向けて、3つの側面(非人道性、安全保障、持続可能性)からの取組を進めている。https://hiroshimaforpeace.com/

持続可能性からのアプローチでは気候変動や人権問題等に取り組む団体ともアライアンスを組みながら、ポストSDGs等のグローバル・アジェンダの中に核兵器廃絶を入れていくことを目指す市民社会グループ「グローバル・アライアンス『持続可能な平和と繁栄をすべての人に』」(GASPPA)を展開している。これらの取組みに対して県職員の立場で関わっている。


ファシリテーター:渡辺里香さん(ピースボート)

上智大学外国語学部卒業。ピースボートのおりづるプロジェクトで被爆者の証言通訳を担当しつつ、世界30カ国以上で証言会や政府高官との面会をコーディネートしてきた。オーストラリアでは核実験やウラン採掘の被害を受けた先住民族との街頭アクションを実施、ギリシャでは被爆者の大統領との面会や国会でのスピーチを準備した。2017年、ICANのノーベル平和賞授賞式に合わせて被爆者20名をノルウェー・オスロに引率。2019年、ノーベル平和賞受賞者デニ・ムクウェゲ医師の広島訪問をコーディネート。同年から、広島県とICANの教育プログラム「核兵器と安全保障を学ぶ広島-ICANアカデミー」の企画・運営を担当し、これまでに30カ国77名の若者に学習機会を提供した。2020年以降は、ピースボートのオンライン被爆証言会で54カ国、3,500名以上に被爆の実相を伝えている。2児の母。


コメンテーター略歴:大橋正明

SDGsジャパン共同代表理事/聖心女子大学グローバル共生研究所客員研究員/恵泉女学園大学名誉教授/国際協力NGOセンター(JANIC)理事(元代表理事)。

80~87年シャプラニール=市民による海外協力の会のバングラデシュ駐在員と事務局長、90~93年国際赤十字・赤新月社連盟兼日本赤十字社バングラデシュ駐在員、93~14年恵泉女学園大学教授、14~22年聖心女子大学教授。主著に「NPO・NGOの世界」(共編著、放送大学、2021)「SDGsを学ぶ」(共編著、法律文化社、2018)、『バングラデシュを知るための66章(第3版)』(共編著、明石書店、2017)、『非戦・対話・NGO』(共編著、新評論、2017)など。



○毎回の進行方法

 1)講師によるプレゼンテーション

 2)ファシリテーターからの質問、論点整理

 3)受講者との質疑応答、情報共有

 ※回によって進行を変更する可能性があります。

【受講者数と対象】


人数:30名

対象:SDGsについて関心のある方、活動をしている方、一般、学生

*当日視聴できなくても後日録画を視聴することができます。

【受講料】(全5回分)


SDGsジャパン正会員:各回1,000円

一般・正会員以外の会員:各回2,000円

学生:各回500円

  • 学生の方は「学生レポーター」として各回の概要をレポートにしていただければ受講料を免除いたします。

  • 早割あり:9月中に5回連続でお申し込みいただいた場合、最終回は半額になります(会員4,500円、非会員9,000円)


【お問合せ】

※件名に「市民カレッジについて」を記載ください

【主催】

(一社)SDGs市民社会ネットワーク

【協力】


【助成】

この事業は一部地球環境基金の助成を受けて運営しています。


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