7月 国連持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム開催
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックにより長年の進展が後退し、世界全体でSDGsを実施するための開発活動が混乱する中、SDGsのフォローアップとレビューを目的とする「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム」(以下、HLPF)が7月6日から16日にかけて開催されます。
<国連ウェブサイトより:https://sustainabledevelopment.un.org/hlpf>
<HLPFとは>
HLPFは、2015年9月、国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」文書において、同アジェンダの実施をレビューするグローバル・レベルでのフォローアップ・プロセスと位置づけられている会合です。
HLPFの会合は、国連総会の下で行われる会合(首脳級=SDGサミット、4年に1回開催)と経済社会理事会の下で行われる会合(閣僚級、毎年開催)があります。
2021年のテーマは、「持続可能な開発の経済的、社会的、環境的側面を促進する COVID-19 パンデミックからの持続可能で強靭な回復:持続可能な開発のための行動と遂行の10年における2030アジェンダ達成のための包括的で効果的な道筋の構築」。
COVID-19によるSDGsへの影響評価が行われ、パンデミックから持続可能かつ強靱な復興に向けて、政治的リーダーシップ、指導及び提言を通じて、いかに「行動と遂行の10年」に2030アジェンダを実現し世界を持続可能な軌道に乗せられるかが検討されることになります。
HLPFでは毎年複数のSDGs目標がレビュー対象となっており、今年は、毎年レビューされる目標17(パートナーシップ)に加え、目標1(貧困ゼロ)、目標2(飢餓ゼロ)、目標3(健康とウェルビーイング)、目標8(ディーセント・ワークと経済成長)、目標10(不平等低減)、目標12(責任ある消費と生産)、目標13(気候変動)、目標16(平和・正義)の9つが対象です。
その他、世界の現状やパンデミックのSDGsへの影響、「誰ひとり取り残さない」行動や指針の共有、その影響克服に向けた議論が行われる予定です。
また、閣僚級HLPFでは毎年希望する国が2030アジェンダ実施の取組状況について自発的国家レビュー(VNR: Voluntary National Review)を実施します。日本は前回の2017年に引き続き、2回目のVNRを発表する予定です。
SDGsジャパンは、VNR作成に向けた政府との意見交換会の開催や、パブリック・コメントに関するガイドの発表を通して、市民社会からの声がVNRに反映されるよう活動をしてきました。同時に、市民社会からの独立レポートの作成も進めており、このレポートはHLPFのサイドイベントなどで発表をする予定です。
*5月24日に公開されたHLPFのコンセプトノートはこちらからご覧になれます。(英語)
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